【イラク】戦闘続くモスルに音楽を、イラク人演奏家がバイオリンコンサート[04/20]

過激派組織イスラム国(IS)に自宅を襲撃され楽器を押収されたこともあるイラク人男性バイオリニストAmeen Mukdadさん(28)が19日、依然としてISが勢力を保ち音楽や娯楽活動を禁止しているモスルで、1時間にわたるコンサートを行った。
IS戦闘員は、Mukdadさんの音楽がイスラムスンニ派の教理解釈に抵触するとして楽器を押収。

Mukdadさんはバグダッドに逃れたが、コンサートのため初めてモスルに戻り、戦闘の銃声や爆撃音が聞かれるなか、秘密裏に作曲した作品を演奏した。
Mukdadさんはロイターに「ここは1つの会派のための場所ではなく、みんなのための場所。ISは宗教を代表してはおらず、自由を抑圧する思想だ」と述べた。

会場には、(イスラム教、ユダヤ教キリスト教の聖地とされる)預言者ヨナの墓を選び、団結のイメージを演出。
「この機会に、音楽は素晴らしいものだというメッセージを世界に発信し、テロリズムと、自由を抑圧する思想に一撃を加えたい」と語った。
Mukdadさんは、コンサートの日時と場所をソーシャルメディアに公表するという大胆な行動に出たが、集まったのは青年を中心とする20人前後にとどまり、住民の警戒ぶりが浮き彫りとなった。

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