【経済】安売り目玉のモヤシがピンチ 原料高騰…値上げ難しく

 野菜高騰の中でも手頃な価格で人気のモヤシ。スーパーなどの集客の目玉として、1袋10円台やそれ以下でも売られる一方、原料の緑豆(りょくとう)価格が近年高騰し、生産者は厳しい経営を強いられている。廃業も相次ぎ、業界団体は先月、小売り側に「適正価格」での取引を申し入れた。“庶民の味方”モヤシはどうなるのか。

 屋内で生産されるモヤシは天候に影響されにくく、仕入れ値が安定している点が小売店に重宝されている。日本チェーンストア協会によると、野菜が高騰した昨秋には、多くのスーパーがモヤシの安さをアピールする戦略を取ったという。

 2004年に100グラム当たり17・68円だった平均小売価格は昨年、15・61円まで下落。多くの生産者にとって原価割れとなる、1袋(200グラム)20円以下で売られることも珍しくない。大手スーパーの担当者は「『モヤシは安い』という認識が消費者にあり、たたき売りに結びつきがちだ」と指摘。別のスーパー関係者も「特売の目玉として、赤字でも9円で売るところもある」と証言する。

 生産者でつくる「工業組合もやし生産者協会」によると、会員は中小の事業者が多く、スーパーなどとの価格交渉力は弱い。こうした苦境にさらに追い打ちを掛けているのが原料の高騰だ。緑豆はほとんどが中国産で、経済発展に伴う人件費の上昇に加え、昨年は天候不良による不作や円安が重なり、1トン当たりの輸入価格は約21万7千円と、04年の約3倍に達した。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/323104
2017年04月21日 06時00分